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2016年1月22日(埼玉)開催 <(一社)日本音響学会 騒音・振動研究会資料>

N-2016-01 【 PDF
振動測定マニュアルの概要と測定事例
A summary of vibration measurement manual and examples
平尾善裕1、林健太郎2、蓮見敏之3、横島潤紀4、松本泰尚5
Y. Hirao1、K. Hayashi2、T. Hasumi3、S. Yokoshima4、Y. Matsumoto5
1一般財団法人小林理学研究所、 2株式会社ベネック振動音響研究所、3リオン株式会社、4神奈川県環境科学センター、5国立大学法人埼玉大学
1Kobayasi Institute of Physical Research、2Benec、3RION CO.、LTD.、4Kanagawa Environmental Research Center、5Saitama University
抄録

日本騒音制御工学会環境振動評価分科会では、工場・事業場、 建設作業、道路交通、及び鉄道から発生する振動により苦情が発生し、かつ振 動規制法による対応では苦情の解消が困難な場合に、問題解決に向けた振動対 策に資する技術資料を作成することを目的として振動測定マニュアルを作成 した。その中には、1 家屋内部で苦情者が暴露されている振動、2 家屋によ る振動の増幅特性、3 地盤振動の伝搬特性、(4) 評価指標に関する将来的な改
善に備えるための詳細データの蓄積における振動測定及び評価方法について
記述している。また、詳細な測定事例を示し、普及活動を行っている。

抄録(英語)

環境振動,測定マニュアル,振動苦情,建物振動評価,測定事例
N-2016-02 【 PDF
地盤振動測定における振動ピックアップ設置方法の検討
Mounting Method for Vibration Pick-up on Ground Born Vibration Measurements
平尾善裕1、林健太郎2、蓮見敏之2、平尾善裕3
Kozo YAMAMOTO1、Chikara OISHI2、Atsushi ENDO2、Yoshihiro HIRAO3
1東洋建設、 2 環境調査設計、3小林理学研究所
1Toyo Construction、2 Kankyo-chousa-sekkei、3Kobayashi Institute of Physical Research
抄録

筆者らは、ピックアップ設置共振の影響を低減し、安定した地 盤振動測定結果を得るための方法を検討した。 日本騒音制御工学会研究部会環 境振動評価分科会が提案する「振動測定マニュアル」に例示されているピック アップ支持具ほかを参考に、地中埋設物の影響を受けにくい1本杭タイプの支 持具を直置きの場合などと比較し、その有用性を確認した。また、軟弱な地表 面での測定時に、支持強度で地表面の硬さの度合いを数値化する方法によって、 「望ましい踏み固めの程度」の情報が得られる可能性のあることも確認した。

抄録(英語)

地盤振動測定,設置共振,ピックアップ支持具,地表面支持強度 
N-2016-03 【 PDF
規制速度40㎞/h以下の道路における騒音振動の測
Noise and vibration at roads speed limit of 40 km/h and under
吉永弘志、大河内恵子、長谷川啓一、井上隆司
H.YOSHINAGA、K.OHKOUCHI、K.HASEGAWA、R.INOUE
国土技術政策総合研究所
NILIM
抄録

指定最高速度が 50km/h 以上の幹線道路の騒音振動については、 測定事例が多く、予測計算にかかる知見も確立しているが、40km/h 以下の道路 の実情は明白でない。知見が確立すれば、生活道路の騒音振動対策のみならず、 幹線道路において規制速度を 40km/h 以下に抑制する騒音振動対策に応用でき る。本稿では、国内の 10 箇所での測定値、および測定値の近似式を示す。測 定値については、24時間の時間変化の他、各自動車からの騒音の発生量が幹線 道路よりも小さいこと等を示す。騒音の近似式については、幹線道路の計算式 による計算値から3dB減じる方法等を示し、振動の近似式については、測定値 に基づいて係数を設定した計算式等を示す。

抄録(英語)

道路交通騒音,自動車騒音,道路交通振動,ハンプ,シケイン
N-2016-04 【 PDF
木造住宅を対象とした振動測定事例
Environmental vibration measurement cases in wooden houses.
小谷朋央貴1、富田隆太2、横島潤紀3、伊積康彦4、佐野泰之5、松田貫6、川久保政茂7
Tomooki Kotani1、Ryuta Tonita2、Shigenori Yokoshima3、Yasuhiko Izumi4、Yasuyuki Sano5、Toru Matsuda6、Masashige Kawakubo7
1フジタ、2日本大学、3神奈川県、4鉄道総研、5愛知工大、6大和ハウス、7円石コンサルタント
1Fujita Corporation、2College of Science and Technology、Nihon Univ.、3Kanagawa Prefectural Government、4Railway Technical Research Institute、5Aichi Institute of Technology、6Daiwa House Industry Corporation、7Enseki Consultant Corporation
抄録

日本建築学会の環境振動運営委員会傘下の環境振動測定分析小委 員会では、今まで建築物内での歩行等による床振動の計測や列車走行時や自動 車走行時などの交通振動の木造住宅内における振動調査を行い、日本建築学会 等で報告している~!!。今回は木造住宅を対象とした自動車走行振動と鉄道振 動(高架化前後)による屋外及び屋内の振動を同時に測定した事例を示すと共 に、鉄道振動の高架化前後における振動の変化、加振源の違いによる家屋増幅 量や分析時定数による違いなどを検討した。結果、「交通による水平振動は 1F よりも 2F の方が大きい傾向」、「鉄道の高架化は振動低減効果もある」、「交通 振動などの家屋増幅量は近傍の点加振では予測は難しい」など幾つかの知見が 得られたのでそれらについて報告する。

抄録(英語)

木造住宅,自動車走行振動,鉄道振動,振動加速度,家屋増幅量
N-2016-05 【 PDF
建築物の振動測定に関するアンケート調査結果 ─ 測定・分析・評価方法の現状と課題 ─
Result of a questionnaire survey on building vibration measuremnt: current status and problems of measurement、analysis and evaluation
横島潤紀1、富田隆太2x/sup>、小谷朋央貴3、伊積康彦4
Shigenori Yokoshima1、Ryuta Tonita2、Tomooki Kotani3、Yasuhiko Izumi4
1神奈川県環境科学センター、2日本大学、3フジタ、4鉄道総研
1Kanagawa Environmental Research Center、2Nihon University 、3Fujita Corporation、4Railway Technical Research Institute
抄録

建築学会環境振動測定分析小委員会では、建築物の振動測定について種々の 検討を行い、その結果を報告してきた。実際に、建築物の振動測定・分析に 関しては、その方法が明確に規定されていない部分も多く、現場の実務者か らはある程度統一した測定方法が求められている。このことを受けて、小委 員会では、振動測定に携わっている技術者を対象に、振動測定・分析・評価 の現状と課題等に関するアンケート調査を実施した。本稿では、測定位置、 測定周波数範囲、分析手法及び評価手法を中心に、調査結果を整理して報告 する。

抄録(英語)

建築物振動,アンケート調査,測定方法,分析方法
N-2016-06 【 PDF
交通機関により発生する鉛直振動の暴露時間と振動感覚の対応に関する検討
STUDY ON CORRESPONDENCE OF EXPOSURE TIME AND VIBRATION
松田貫1、井上勝夫2、冨田隆太3
Toru MATSUDA1、Katsuo INOUE2、Ryuta TOMITA3
1大和ハウス工業 、2日本大学
1Daiwa House Industry 、2Nihon University
抄録

建築内部で交通振動による振動障害が発生した場合、「建築物の居住性能評 価指針・同解説」に記載されている「鉛直振動に関する性能評価曲線」と「交 通による水平振動に関する性能評価曲線」が用いられて評価されることが多い。 この評価方法は知覚確率をもとに定められたものであり、1/3 オクターブバン ド毎の加速度ピーク値から評価する方法が用いられているため、不快感等の振 動感覚に影響を及ぼすと考えられる継続時間等の影響はこの評価方法に含ま れていない。そこで、本報では、継続時間等の時間特性が振動感覚に及ぼす影 響の検討を行った。その結果、本報の検討範囲では、知覚度合においては加速 度最大値を用いる Limask 10mgが最も対応が良いが、不快度合においては振動知覚 時間に着目した時間補正項 20log(Th)を適用する方が感覚量との対応が高ま ることを示した。

抄録(英語)

住宅床,振動感覚,交通振動,鉛直振動,振動知覚時間

2016年2月19日(国立)開催 <(一社)日本音響学会 騒音・振動研究会資料>

N-2016-07 【 PDF
鉄道沿線騒音への線路上空構造物の影響評価
Influence of Sound Reflection on a Surface of Bridge over Raiway Propagated to the Wayside
小方幸恵1、北川敏樹1、長倉清1、斎藤英俊2、西村昌也3
Ogata Yukie1、Kitagawa Toshiki1、Nagakura Kiyoshi1、Saitou Hidetoshi2、Nishimura Masaya3
1(公財)鉄道総合技術研究所、2西日本旅客鉄道株式会社、3元 (公財)鉄道総合技術研究所
1Railway Technical Research Institute、2West Japan Railway Company、3Railway Technical Research Institute
抄録

鉄道車両が走行すると、音源から発生した音は、沿線状況に応じて様々な伝搬経路を経て沿線の受音点に到達する。音の伝搬過程における反射、遮蔽、回折等によって、受音点での騒音の大きさや周波数特性は変化し、鉄道構造物を跨ぐ道路橋等の線路上空構造物、すなわち跨線橋がある場合も、沿線騒音は跨線橋がない場合とは異なる分布となる。ここでは、沿線騒音への跨線橋の影響量を音響模型実験の結果によって評価し、その測定結果を再現する沿線騒音予測手法を提案する。また、現車試験結果との比較により騒音予測手法の妥当性を確認する。これらの結果から、跨線橋周辺における沿線騒音の特徴について述べる。

抄録(英語)

鉄道,沿線騒音,予測法,跨線橋
N-2016-08 【 PDF
伝達経路解析の鉄道車両の騒音・振動への適用
Basic consideration of transfer path analysis to the vibration and noise of a railway vehicle
朝比奈峰之1、富岡隆弘1、山本克也1、松尾脩平2、吉村卓也3
Mineyuki ASAHINA1、Takahiro TOMIOKA1、Katsuya YAMAMOTO1、Shuhei Matsuo2、Takuya YOSHIMURA3
1公益財団法人鉄道総合技術研究所、2前・首都大学東京、3首都大学東京
1Railway Technical Research Institute 、2Formerly Department of Mechanical Engineering、Tokyo Metropolitan University、3Department of Mechanical Engineering、Tokyo Metropolitan University
抄録

鉄道車両の台車で発生した振動が車内床面の振動に至るまでの 伝搬経路について、加振試験データに対して、伝達経路解析を適用し伝搬経路 別寄与度を求めた。 床面の位置によって寄与度が異なることや周波数ごとに寄 与の高い部位が異なることが確認された。また、床面近傍の伝搬経路からの寄 与が必ずしも大きくならない結果が得られた。これは、入力間の相関が高い場 合、導出される伝達関数の精度が低下するためと考えられる。しかし、低周波 域では台車が剛体振動するため、入力間の相関が高くなる組み合わせがあるが、 高周波域では低くなる。そのため、固体伝搬音のような高周波域では、伝達経 路解析による伝搬経路別寄与度を算出できる可能性がある。

抄録(英語)

鉄道車両,車内騒音,固体伝搬音,伝達経路解析,寄与度
N-2016-09 【 PDF
高周波音の実態調査 その1 駅構内等における観測事例
Investigation of very-high-frequency noise in our environment. –part1 Observation case in station platforms etc.
上田麻理1、廣江正明2
Mari UEDA1、Masaaki HIROE2
1空環協/航空環境研究センター、2小林理学研究所
1AEIF/Aviarion Environment Research Center、2Kobayasi Institute of Physical Research
抄録

本稿では、駅のホーム等の一般の人が日常的に鉄道騒音に曝露されている環境における高周波音の実態を明らかにするために、8 駅のホームを対象として音響計測を行ない、鉄道から発生する高周波音の観測を試みた。その結果、対象とした8 駅のうち5 駅のホーム上において16 kHz を超える高い周波数成分が60 dB(SPL)以上のレベルで含まれていること等が分かった。

抄録(英語)

高周波音,鉄道,駅ホーム,直線鉄道
N-2016-10 【 PDF
線形判別分析とディープニューラルネットワークを用いた環境音の識別
Environmental sound recognition using Linear Discriminant Analysis and Deep Neural Network
大島俊也1、佐久間渉2、内藤大介1、砂子学人1、島康貴1、春原政浩1
T. Ohshima1、W. Sakuma2、T. Naito1、N. Sunago1、Y. Nakajima1、M. Sunohara1
1リオン株式会社、2長岡技術科学大学
1 RION Co.、Ltd.、2Nagaoka University of Technology
抄録

住宅地域の屋外音環境を評価するには、道路交通騒音や航空機 騒音など音響的にネガティブな音源ばかりでなく、季節による自然の移ろいの 中での小鳥の鳴き声や虫の音の変化、降雨や風の音、人々の生活音なども含め た総合的な判断が必要であろう。そのためには長期間の音環境のモニタリング が不可欠であるが、計測された大量のデータをどう処理するかが大きな課題と なる。膨大なデータから音源を自動的に識別する技術は、どのような音源がそ の音環境の良し悪しを決定づけているかを知るうえで重要である。本報告では、 従来から航空機騒音の音源識別で用いてきた線形判別分析に加えて、昨今脚光 を浴びているディープニューラルネットワークを用いて、実際に収録した環境 音を対象とした基礎的な音源識別の検討結果を示す。

抄録(英語)

屋外音環境,長期モニタリング,音源識別,LDA,DNN
N-2016-11 【 PDF
ハノイ・ノイバイ空港の新ターミナルビル竣工による航空機騒音暴露量の変化に関する3回の社会調査
Three surveys of community response to a change in aircraft noise exposure around Hanoi Noi Bai International Airport with the opening of a new terminal building
グェン・タオ・リン1、グェン・トゥー・ラン1、矢野隆1、西村強2、佐藤哲身3、森長誠4、山田一郎5
Nguyen Thao Linh1、Nguyen Thu Lan1、Takashi Yano1、Tsuyoshi Nishimura2、Tetsumi Sato3、Makoto Morinaga4、Ichiro Yamada55
1熊本大学大学院自然科学研究科、2崇城大学情報学部、3北海学園大学工学部、4一般財団法人防衛施設協会調査研究室、5航空環境研究センター
1Graduate school of Science and Technolody、Kumamoto University、2Faculty of Computer and Information Sciences、Sojo University、3Faculty of Engineering、Hokkai Gakuen University、4Defense Facilities Environment Improvement Association、55Aviation Environment Research Center
抄録

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抄録(英語)

A new terminal building in Hanoi Noi Bai International Airport has been opened since December 2014. This operation provided such a great opportunity to study more about community response to a step change in aircraft noise exposure. Three social surveys were conducted around the airport in September 2014、March 2015 and September 2015、resulting in some considerable outcomes. Albeit the number of flights increased about 21-24% after the opening of the new terminal、aircraft noise exposure (Lden) stayed during the two first surveys (44、45 – 66 dB) but increased in the last survey (49 – 69 dB). On the other hand、noise level at particular sites varied considerably among surveys. Exposure – response curves of three surveys were drawn by using logistic regression to visualize the differences. The curve for the second survey fits on the first survey’s curve with approximately 5% higher while the last survey’s curve is remarkably steeper than the others. Another worth mentioned factor that might cause these outcomes was the re-operation of the runways which has been closed for maintenance since August to December 2014

aircraft noise,step chance,social survey,exposure-response curve,developing country

2016年3月4日(福岡)開催 <(一社)日本音響学会 騒音・振動研究会資料>

N-2016-13 【 PDF
雑音駆動音声の感情知覚と振幅包絡線情報の関係に関する検討
Study on relationship between emotion perceptionand temporal envelope features ofnoise-vocoded speech
朱治1、宮内良太1、荒木友希子2、鵜木祐史1
Zhi ZHU1、Ryota MIYAUCHI1、Yukiko ARAKI2、Masashi UNOKI1
1北陸先端科学技術大学院大学、2 金沢大学
1Japan Advanced Institute of Science and Technogy、2Kanazawa University
抄録

雑音駆動型音声分析合成系における感情音声の認識と振幅包絡線情報の関係について検討した。5つの感情(平静、喜び、悲しみ、抑えた怒り、荒げた怒り)をもつ日本語感情音声から作成した2種類(周波数領域数が16と8)の雑音駆動音声に関して感情認識実験を行った。その結果、雑音駆動音声の感情を認識できることがわかったが、領域分割数を16から8に減らすとその認識率が約10%減少することもわかった。また、認識率が感情によって差があることもわかった。さらに、 実験結果と振幅包絡線の特徴の関係について調査した。その結果、各感情に対する変調スペクトル重心の分布の重複度合いとその感情認識の難易性に相関があることがわかった。

抄録(英語)

Relationship between emotion perception and temporal envelope features of noise-vocoded speech was investigatedin this paper. Inthe emotion recognition experiment、Japanese emotional speech database with five kinds of emotion (neutral、joy、cold anger、sadness、and hot anger)were used to synthesized noise-vocoded speechin whichfrequency divisions of 16 and 8 regions were used inthe noise vocoder.As results、it was confirmed that the emotion recognition rate reduced about 10 % as the division number was decreased from 16 to 8 although participants could identify the emotion of noise-vocoded speech. Moreover、it wasalso foundthat emotion recognition rates of noise-vocoded speech were depended on emotion. Furthermore、by comparingthese recognition results with the feature distributions of modulation spectral centroidof emotional speech、it was suggestedthat modulationspectral centroid may be able tobe used toaccount foremotion perception of noise-vocoded speech.

雑音駆動音声,感情知覚,振幅包絡線情報,変調スペクトル重心
Noise-v ocoded speech,Emotion perception,Temporal envelope,Modulation spectral centroid
N-2016-14 【 PDF
ノッチフィルタが広帯域雑音の音色弁別に及ぼす影響
Effects of applying a notch filter on timbre discrimination of broadband noise
齋藤優一、鈴木陽一、坂本修一
Yuichi SAITO、Yoiti SUZUKI、Shuichi SAKAMOTO
東北大学電気通信研究所 大学院情報科学研究科
ResearchInstituteofElectricalCommunication、Tohoku University
抄録

音色は、音源の周波数特性と密接に関係している。一方で、頭部伝達関数の周波数スペクトルは、正中面の音像定位を行う際の重要な手がかりである。人間が耳から受け取る入力は、その両者の周波数特性が混ざり合っているにも関わらず、なぜ音色と方向を切り分けて知覚できるのだろうか。そこで本研究では、聴取者が音像定位の手がかりとして考えられているスペクトルノッチの変化を音色変化としてどのように検知、弁別しているのかを調べた。その結果、頭部伝達関数の7kHz付近に観測される、N1と呼ばれるノッチを、音色の変化として検知可能であることが示唆された。

抄録(英語)

Thetimbreofsoundsiscloselyrelatedtotheirfrequencyspectrum.Meanwhile、thespectralshapeofthehead-relatedtransferfunctionplaysanimportantroleinsoundlocalization、particularlyinthemedianplane.Interestingly、humanscanseparatelyperceiveboth、thetimbreandpositionofsoundsourcesdespitethembeingmixedinthespectrumofthesoundsignalsreachingthelistener’sears.Thisstudyseekstoclarifytheprocessbywhichhumansseparatethesetwotypesofinformation.Tothisend、weanalyzehowpeopleperceivechangesinthebandwidthofaspectralnotchaschangesintimbre.ResultsimplythatlistenerscandetectoneofthespectralnotchesintheHRTF、knownasN1andcommonlycenteredaround7kHz、bythechangesitcausesontheperceivedtimbre.

音空間知覚,音像定位,知覚手がかり,頭部伝達関数,音色
spatial hearing,sound localization,perceptual cue,head-relatedtransferfunc-tion(HRTF),timbre
N-2016-15 【 PDF
耳介の高さに関する各種変数と頭部伝達関数との関係
Relationship between various height parameters of pinna and head-related transfer functions
長谷川知美、大出訓史、小森智康
Tomomi HASEGAWA、Satoshi OODE、Tomoyasu KOMORI
NHK放送技術研究所
Science and Technology Research Laboratories、NHK
抄録

頭部伝達関数(HRFT)を用いたバイノーラル再生において、聴取者本人のHRT Fが使用できない場合にデータベースから類似するHRTFを選出して代用することが検討されている。HRT Fの個人性は主にピーク、ノッチであると言われており、耳介形状からピーク、ノッチ周波数を推定して選出する方法がある。推定に使用する変数は耳介の縦幅、横幅の他に耳介の深さか突出長、対珠または対輪の高さが提案されている。本稿では耳介の深さ、突出長、対輪の高さという耳介の高さの変数の違いがHRT Fに与える影響をシミュレーションで比較した。耳介の縦幅や横幅が一定の場合、対輪の高さを一定に保つことでピーク、ノッチ周波数が大きく変化しないことから、推定の際には対輪の高さが有効な変数であることが分かった。

抄録(英語)

On the binaural reproduction using head-related transfer function(HRTF)、the use of a listener's own HRTF is not always available. In this case、other similar HRTF selected from database is often used. Because the individuality of HRTF is related to peaks and notches、there is a selection method using estimated frequencies of peak and notches of HRTF. Parameters for estimation are depth of pinna、prominent length and height of antihelix or antitragus besides length and breadth of pinna. This study compared differences of HRTF between depth of pinna、prominent length and height of antihelix by simulation. The results showed that height of antihelix is an effective parameters because there was almost no change in frequencies of peaks and notches as far as the height of antihelix constant was the same.

耳介形状,頭部伝達関数,境界要素法
Pinna shape,Head-Related Transfer Function,Boundary element method
N-2016-16 【 PDF
様々な刺激を呈示して測定した耳音響放射音の特徴解析
Acoustical features of otoacoustic emissions measured in various sound sequences
宮内良太1、木谷俊介2、鵜木祐史1
Ryota MIYAUCHI1、Shunsuke KIDANI2、Masashi UNOKI1
1北陸先端科学技術大学院大学・情報科学研究科、2北陸大学・未来創造学
1School of Information Science、Japan Advanced Institute of Science and Techoligy、2SchoolofFutureLearning、HokurikuUniversity、1-1、Taiyogaoka、Kanazawa
抄録

本稿では、呈示刺激の種類や呈示方法によって耳音響放射の音響特徴が変化するかを検討した。実験では、短音の音圧レベル、周波数、呈示パターンを変えて片耳呈示した際に発生する耳音響放射を音響分析し、非線形成分の特徴の変化を観察した。その結果、耳音響放射音のレベルや周波数成分が、呈示刺激の音圧レベルと周波数に依存して変化することがわかった。一方で、耳音響放射音の音響特徴は、呈示パターンに依存せず、変化しないこともわかった。

抄録(英語)

Toinvestigatewhetheracousticalfeaturesoftonebursts(TBs)andpresentedpatternsofTBssequenceaffecthowacousticalfeaturesofotoacousticemissions(OAEs)inresponsetotheTBs、OAEsweremeasuredfromrightearinresponsetoTBswithvarioussoundpressurelevelsandfrequenciespresentedinvariouspatternsofsoundsequence.AcousticalfeaturesoftheOAEswereanalyzedbyspectralanalysistechniques.TheresultsshowedthatarelativelevelandafrequencyoftheOAEweresystematicallyvariedwiththesoundpressurelevelandfrequencyofTBs.Contrarytoexpectation、theacousticalfeaturesoftheOAEswerenotvariedwiththepresentedpatternofsoundsequencesofTBs.

耳音響放射,聴覚末梢系,聴覚的注意
Otoacoustic emission,Auditory peripheral,Auditory attention
N-2016-17 【 PDF
高齢者聴力・音声データベースの構築と分析
Development of elderly auditory and speech database and its analysis
竹森州平、水町光徳
Shuhei TAKEMORI、Mitsunori MIZUMACHI
九州工業大学
Kyushu Institute of Technology
抄録

高齢者の聴力と発話の相互作用を検討するために、62歳~85歳の男性高齢者12名による高齢者聴力・音声データベースの構築を行った。本データベースは、純音聴力閾値と、 音韻バランス単語と文章の読み上げ音声から構成される。音声データに関しては、単語と文章のそれぞれに対して、声質評価語による収録音声の主観評価と知覚年齢の付与を行った。因子分析の結果、 高齢者音声は、「時間因子」、「不明瞭因子」、「雑音因子」の3因子で説明出来ることが分かった。また、知覚年齢と「しゃがれ声」が強く関連しており、高齢難聴者と健聴高齢者の比較では、難聴者音声は不明瞭因子の寄与が大きいことが分かった。

抄録(英語)

An elderly auditory and speech database has been developed for the purpose of investigating the interaction between hearing and speaking.12 Japanese male elderly people、whose ages range from 62 to 85 years old、joined into the pure tone audiometry and readphonetically-balanced words and sentences.The speech data were characterizedby subjective evaluation、and perceptual age was given to each speaker. As a result of factor analysis、elderly speech can be characterized by temporal factor、obscure factor、and noise factor.The perceptual age relates to the degree of hoarseness.Concerning the speaker with presbyacusis、the obscure factor is dominant than other factors.

因子分析,高齢者音声,聴力,データベース構築
Factor analysis,speechby the elderly,pure tone audiometry,development of database
N-2016-18 【 PDF
対話型差分進化を用いた耳鳴音探索システムの基礎的検討
A Study on Measurement of Tinnitus Using Interactive Differential
木下光太郎1、白石君男2、藤平晴奈1、高木英行2、齋藤睦巳3
Kotaro KINOSHITA1、Kimio SHIRAISH2、Haruna FUJIHIRA1、Hideyuki TAKAGI2、Mutsumi SAITOU3
1九州大学大学院 芸術工学府芸術工学専攻、2 九州大学大学院芸術工学 研究院、3 富士通九州ネットワークテクノロジーズ
1Graduate School of Design、KyushuUniversity、2Faculty of Design、KyushuUniversity、3Fujitsu Kyushu Network Technologies
抄録

対話型差分進化(IDE)を耳鳴音探索のアルゴリズムとして適用し、標準耳鳴検査法1993および対話型遺伝的アルゴリズム(IGA)との比較からその有用性について検討した。若年健聴者12名を対象に信頼性、再現性について検討した結果 、IDEは標準耳鳴検査法1993と同様に高い信頼性があり、再現性を有することが確認された。耳鳴のない高齢者7名を対象に疲労度、難易度について検討し、各手法間に差がないことが示された。実際に耳鳴を有する高齢者5名を対象に各手法の比較を行ったところ、IGA、IDEにおいて標準耳鳴検査法1993よりも高い耳鳴音と検査音の類似度 を示し、耳鳴を正しく捉えられていると推測された例があった。一方で評価の曖昧さから正確に耳鳴を捉えきれていないと示唆される例もあった。

抄録(英語)

The usefulness of the Interactive Differential Evolution (IDE) method was compared with the Standardized Tinnitus Test 1993 and the Interactive Genetic Algorithm (IGA) method. The IDE showed higher reliability and reproducibility than the other methods for 12 young people with normal hearing. Second、seven elderly people without tinnitus were examined about a fatigue and usability of the methods. No difference was observed among methods. For five elderly people with tinnitus、some results of the IGA and the IDE showed a higher resemblance than the Standardized Tinnitus Test 1993、while some results showed difficulty to obtain the exact tinnitus because of vague evaluation of their own tinnitus sou

自覚的耳鳴,標準耳鳴検査法1993,対話型進化計算,対話型差分進化
Subjective tinnitus, the StandardizedTinnitus Test1993,Interactive Evolutionary Computation,Interactive Differential Evolution
N-2016-19 【 PDF
空間伝搬音響による情報伝送技術のバリアフリー利用とその評価法
Aerial acousti cdata transmission for Barrier-free use and its evaluation methods
西村明
Akira NISHIMURA
東京情報大学 総合情報学科
Tokyo iversity of Information Sciences、Department of Informatics
抄録

空間を伝播する可聴帯域に限る音響信号によってディジタル情報を伝送する技術として、音響情報秘匿技術と 音響モデム技術、またそれらを合わせたハイブリッド技術を、空間伝搬音響情報伝送 (aerial acoustic data transmission) 技術として概観する。これまで、空間伝搬に用いる情報秘匿や符号化の手法の開発は行われてきたが、空間伝搬を前提 とした技術の評価はあまり厳密に行われてきていなかった。それらの技術を言語あるいは音声バリアフリー利用する事 例を挙げ、その際の技術の評価方法について検討する。

抄録(英語)

Previoustechnologiesforaerialacousticdatatransmission、whichareknownasanaudiodatahiding、anacousticmodem、andahybridofbothtechnologies、arereviewed.Previousresearchesmainlydevelopedmethodsofembeddingandencodinginformationintoaerialsounds.However、fewworkshavebeendedicatedtoevaluatethetechnologywithvariousdisturbancesofaerialtransmission.Speech-andLanguage-Barrier-freeusesofthetechnologyandevaluationmethodsofthetechnologyarediscussed.

音響情報秘匿,音響モデム,空間伝搬,客観品質,耐性
audio data hiding,acousti modem,aerial transmission,objective quality,robustness
N-2016-20 【 PDF
音と映像のアクセントの同期性、周期性が音と映像の調和に及ぼす影響
Effect of synchronization and periodicity of auditory and visual accents on the perceived congruence between sound and moving picture
高菁晶1、劉沙紀2、岩宮眞一郎2
Jingjing GAO1、Saki LIU2、Shin-ichiro IWAMIYA‡2
1九州大学大学院 芸術工学府、2 九州大学大学院芸術工学 研究院
1Graduate Schoolof Design、Kyushu University、2Faculty of Design、Kyushu University
抄録

音と映像の調和感の連続測定実験により、音と映像のアクセントの周期性および同期の頻度が調和感に及ぼすことを明らかにした。音、映像ともにアクセントが周期的に発生しそれらが高頻度で同期する場合に調和感が最も高く、音と映像のアクセントがランダムに発生しそれらが同期しない場合において調和度感が最も低い。音と映像のアクセントが同期しない場合でも、音あるいは映像のアクセントが周期的であれば不調和感は緩和できる。音と映像の調和感における文脈効果の検討により、調和感の対比効果が示された。また、音と映像のアクセントが周期的で同期したのちに一方の周期性が崩れ同期しなくなった場合には、非同期になった後もしばらくは調和感を保つ。

抄録(英語)

Continuous rating experiments on the congruence between moving picture and sound showed that the synchronization between auditory and visual accents creates audiovisual congruence. Furthermore、the periodicity of auditory and visual accents contribute to creating congruence. When the accents were periodic and synchronized frequently、the level of congruence was the highest. In contrast、when the auditory and visual accents were randomly generated and were not synchronized、the level of congruence was the lowest.Contrast effect was observed in the context of level change of audiovisual congruence. In addition、when the asynchronized audiovisual accents stream was presented after the synchronized stream、the level of high congruence was kept for a short period.

音と映像の調和,同期,周期性,連続測定,文脈効果
congruence between sound and moving picture,synchronization,periodicity,continuous rating,context effect
N-2016-21 【 PDF
中国人における音の大きさ評価の男女差
Differenceofperceived loudness of sound between Chinese men and women
王嘉鳴1、青野まなみ1、濱村真理子2、岩宮眞一郎3
Jiaming Wang1、Manami Aono1、Mariko Hamamura2、Shin-ichiro Iwamiya3
1九州大学大学院芸術工学府、2東京工科大学メディア学部、3九州大学大学院芸術工学研究院
1Graduate School of Design、KyushuUniversity、2School of MediaScience、Tokyo University of Technology、3Faculty of Design、Kyushu University
抄録

中国人 を対象として、評定尺度による音の大きさ評価実験を行い、同一の音に対して、女性は男性よりもより「大きい」と評価する傾向があることを示した。調整法を用いた「小さい」「大きい」と感じる音圧レベルの測定実験においても、同様の結果を得た。さらに、マグニチュード推定法、マグニチュード産出法による実験を行うによって、同一の音圧レベルの変化に対して、女性の方が音の大きさの変化量が大きい傾向にあることも示した。音の大きさを「小さい」「大きい」など言語を用いて表現する場合の基準に男女差が存在することは日本人と同様であるが、中国人においてはさらに大きさの変化量についても男女差が存在することが示された。

抄録(英語)

A rating experiment on the verbal interval scale showed that male Chinese participants tended to rate the same sounds as less loud than did the female Chinese participants. An experiment with the method of adjustment measured the limits of sound pressure level perceived assoft or as loud、and replicated the gender effect:females selected lower levels than did males to represent both soft and loud sound categories.Rating experiments using the methods of magnitude estimation and magnitude production showed that the female participants perceived greater loudness difference than the male for the same difference of sound pressure level.

ラウドネス,評定尺度法,調整法,マグニチュード推定法,マグニチュード産出法
loudness,sloudness、verbal interval scale,method of adjustment,magnitude estimation,magnitude production
N-2016-22 【 PDF
自動車の警笛に関する意識調査-中国ハルビン市における調査事例-
Questionnaire surveys on vehicle horn use: A case study in Harbin、China
張競一1、高田正幸2、岩宮眞一郎2
Jingyi ZHAN1、Masayuki TAKAD2、Shin-ichiro IWAMIYA‡2
1九州大学大学院 芸術工学府、2 九州大学大学院芸術工学 研究院
1Graduate Schoolof Design、Kyushu University、2Faculty of Design、Kyushu University
抄録

中国における警笛の音環境への影響を把握するために、在日中国人留学生を対象に、中国と日本の自宅及び屋外で聞こえる音源についてアンケート調査を行ったところ、多くの参加者が中国の自宅や屋外で警笛を聞き、かつ悩まされている状況が把握された。この結果を受けて、中国の都市部における警笛の使用状況とその影響について検討するため、ハルビン市においてアンケート調査を実施した。結果として、ドライバーに対してだけでなく、歩行者に対する注意喚起や危険報知を目的とした警笛の使用が多数見られた。また、警笛を鳴らされた場合のネガティブな心理的反応はドライバーよりも歩行者で顕著であった。

抄録(英語)

t: To grasp the effects of horn sounds on acoustic environment in China、we conducted a questionnaire survey on sounds that the Chinese students studying in Japan heard at their homes and outdoors in each country of China and Japan. Furthermore、another questionnaire survey was carried out to investigate the current circumstances of vehicle horn use in Harbin、China. As a result of the former survey、there were more respondents who were annoyed with horn sounds in China than respondents who were in similar situations in Japan. Results of another questionnaire survey revealed that vehicle horn use more frequently aroused negative psychological reactions in pedestrians than in dri

警笛,音環境,ドライバー,歩行者,心理的反応,中国
Vehicle horn, Acoustic environment,Driver, Pedestrian,Psychological reaction,China
N-2016-23 【 PDF
日本語上達度に基づく非母語話者による促音時間制御特性の分析
Analysis on characteristics of geminate timing control by non-native speakersbased on Japanese proficiency level
張エン龍1、匂坂芳典2
Yanlong ZHANG1、Yoshinori SAGISAKA2
1早稲田大学大学院国際情報通信研究科、2 早稲田大学基幹理工学部・研究科応用数理学科
1GITS、Waseda University Waseda-Tsurumaki-cho、2Dept. of Applied Mathematics、FSE、Waseda University
抄録

非母語話者による促音生成における時間制御特性の理解を目指し、本報告では日本語上達度に基づいた分析を行った。テンポ正規化時間長比を用い、初級・中級・上級学習者と母語話者との比較から制御特性を分析した。その結果、上達度の向上に従い、学習者の促音時間制御特性が母語話者に近づく傾向が全体的に有意に見られた。さらに、母語話者の制御傾向と一致しなかった単語に対する分析により、学習者が促音を一つの音節単位として制御し、促音部とともに最終音節の母音を 伸長する傾向が判明した。拍タイミングによる制御を身につけるため、キャリア文を用いた発話学習の有用性を考えた。この結 果は促音単語における上達度が異なる学習者によるタイミング制御特性を示しており、モーラタイミング習得難易度の科学的理解、それに基づく日本語学習者に対する促音生成時間制御特性の教育への反映が考えられる。

抄録(英語)

Aiming at better understanding on characteristics of geminate timing control by non-native speakers、we analyzed their timing characteristics based on learners’ Japanese proficiency levels. The analysis on tempo-normalized geminate consonant differences between natives and learners has shown that the learners’ timing characteristics are approaching to the natives’ ones with the increasing of Japanese proficiency. However、a few words did not follow this tendency. Analysis to these words has shown the learners’ geminate control characteristics of using syllable timing not mora timing、which result in the final vowel lengthening in the words with geminate consonant at the last syllable. For acquiring the mora timing control、methods of using carrier sentence suggest useful. These results show the Japanese timing control characteristics of learners with different proficiency、which also indicates the effectiveness of learning methods based on the understanding of learners’ geminate timing control characteristics.

促音生成特性,日本語タイミング,第二言語音声タイミング特性,第二言語学習
Geminate consonant production,Japanese timing control,L2 timing characteris,ics、Second language learning

2016年5月19日(名古屋)開催 <(一社)日本音響学会 騒音・振動研究会資料>

N-2016-24 【 PDF
インフラサウンド・アレイ観測による雪崩発生箇所推定の試み
Detection of snow avalanche locations using infrasound array data
新井伸夫1、今井俊昭2、大槻政哉2、斎藤佳彦2、村山貴彦3、岩國真紀子3
ARAI Nobuo1、IMAI Toshiaki2、OTSUKI Masaya2、SAITO Yoshihiko2、MURAYAMA Takahiko3 and IWAKUNI Makiko3
名古屋大学1 雪研スノーイーターズ2 日本気象協会3
Nagoya University1 Yukiken Snow Eaters2、Japan Weather Association3
抄録

インフラサウンドを用いた雪崩発生監視システムの構築を目指し、新潟県十日町市において、雪崩が励起するシグナルの観測と解析を実施してきた。まず、2013年1月から4月の期間、雪崩現象が励起するインフラサウンド・シグナルの特徴把握を目的に、1地点にて観測を行った。次いで2014年1月から4月には、2地点にて観測を行い、主に距離減衰特性の把握を試みた。それら観測にて雪崩が発するインフラサウンドの特徴を概ね把握し得たことから、2014年11月から2015年4月の期間、口径1km程度を有する3点のアレイ観測を実施し、シグナルの相互相関をもとに雪崩発生箇所の推定を試みた。その結果、発生箇所を推定し得たと判断できる事例を12例得た

抄録(英語)

インフラサウンド,雪崩,アレイ観測,相互相関解析,位置推定
N-2016-25 【 PDF
床振動測定における評価点選定の検討
In Vibration Measurement of the Floor、it is a Generalization of the Appropriate Position.
澤瑞穂、佐野泰之、林健太郎
SAWA Mizuho SANO Yasuyuki HAYASHI Kentaro
愛知工業大学 ベネック振動音曹研究所
Aichi Institute of Technology Benec Vibration and Sound Institute
抄録

床振動測定における評価点は、一般に部屋の中心が選ばれるケースが多い。1次モードの振動については、部屋の中心辺りが振動の腹となり、測定値が大きくなることが予想される。しかし、2次モードについては、振動の節となり、測定の評価点として部屋の中心辺りが適切でない場合もある。最大値となる場所を評価しようとすると、帯域毎に測定点の位置を変更する必要がある。このためには、多数点で測定することとなるが、労力と時間が必要である。そこで、どの帯域においても概ね大きい値が得られる測定位置の選定方法を検討する。既報[1]の住宅における検討に引き続き、本報では複合構造の講義棟の実測値とFEM解析からの検討を行う。

抄録(英語)

加振実験, 地盤加振,測定方法床振動,評価点
N-2016-26 【 PDF
軟弱地盤における平面道路の舗装・路盤・路床および 路面凹凸が車両走行時の近傍地盤応答に及ぼす影響に関する考察
A Study on Effects of Road Pavement、Base Course、Subgrade and Road Surface Condition on the Response of Soft Soil Close to the Plane Road at the Time of Vehicle Traveling
石田理永、石田栄介、岩田克司
Riei ISHIDA、 Eisuke ISHIDA、 Katsuji IWATA
石田振動環境研究室 (株)エイト日本技術開発
Ishida Vibration Environment Research Laboratory、 Eight-Japan Engineering Consultants Inc.
抄録

VSの小さい表層地盤においては、平面道路の舗装構造や、路面の局部段差と地盤測線との位置関係により、道路近傍地盤の応答が複雑に変化する。本報では、軟弱地盤における道路舗装の有無や路床の剛性・深さ、および路面の局部段差が道路近傍地盤の3方向応答に及ぼす影響について、地表・地中の距離減衰性状をシミュレーション解析により考察した。また、表層地盤の厚さの違いが地盤応答性状に及ぼす影響に関する検討も行った。軟弱地盤上の平面道路交通による近傍地盤の応答低減には、路床を深く改良することが有効であることが分かった。また、平面道路での車両走行時の地盤応答性状における表層地盤の厚さの影響は、地震時とは異なることが分かった

抄録(英語)

交通振動,距離減衰,動的移動荷重,路床改良,表層地盤厚さ
N-2016-27 【 PDF
ACOUSTIC COMFORT STRATEGIES IN AIR CONDITIONING AND MECHANICAL VENTILATION SYSTEM
Tuan Suhaimi Salleh
Mechanical Engineering Branch、PWD Headquarters
抄録

-

抄録(英語)

The comfort acoustical environment of a workplace is typically given very little attention or always overlooked during buildings project planning and design. The functionality and aesthetics of the workspace are usually the primary focus of the designer. Providing a comfortable environment for office occupants contributes significantly to their optimum performance and eliminates symptoms associated to sick building syndrome. In modern green office concepts、workplace comfort is really a combination of factors that includes day lighting and electric lighting、indoor environmental quality、temperature、humidity level and acoustics. The assault on ears in the workplace can come from traffic noise outside、mechanical equipment in adjacent spaces、air conditioning system、copiers、phones、and voices within the workplace. However this article only discusses issues relating to acoustic comfort control strategies in Air Conditioning and Mechanical Ventilation System (ACMV) that are usually encountered in buildings. Some success rectification works in ACMV system noise and vibration problems are presented as a case study.

ACMV system ,acoustic comfort,workplace,noise; vibration͘
N-2016-28 【 PDF
風車騒音の放射特性に着目したフィールド測定
Experimental study on the radiation characteristics of noise generated from wind power generation facilities
岡田恭明、兵藤伸也、吉久光一
Yasuaki Okada Shinya Hyoudo Koichi Yoshihisa
名城大学理工学部
Faculty of Science and Technology、Meijo University
抄録

風力発電施設から発生する騒音の音響放射特性を検討するため、機種の異なる2つの施設を対象に、その周辺の多点で騒音の同時測定を長期間にわたり実施した。本研究では、風車騒音の主要な周波帯域における音圧レベルの放射パターンのモデル化を試みると共に、風車特有の周期性の変動音に着目したロー転速度の推定および実際のそれとの比較を行った。その結果、風車騒音の音響特性(パワーレベル、狭帯域成分、指向特性)を把握するには、測定時におけるロータ回転速度などの稼働データが重要であり、またそれを測定した音響データからある程度の精度で推定することが可能であることなどがわかった

抄録(英語)

風力発電,放射指向特性、,狭帯域成分,ロータ回転速度,周期性変動音
N-2016-29 【 PDF
プリンタ動作音の印象評価実験に関する検討 〜試験音の組み合わせによる印象の変化について〜
Study of Impression Evaluation Experiment of Printer Noise ~ Change of Impression by Combination of Examination Sounds~
高須淳、北村一起、野呂雄一、竹尾隆
Jun Takasu Kadujki Kitamura Yuichi Noro Takashi Takeo
三重大学大学院工学研究科
Garaduate School of Engineering、Mie University
抄録

筆者らはこれまでインクジェットプリンタの動作音に対して一対比較法で得られる尺度化された印象(気になる/気にならない)とLaerにシャープネスと変動強度を加味した指標との対応関係が比較的良好なことを報告している。今回、Laeaの差か大きい動作音を加えて、改めて検証を行ったところ、シャープネスと変動強度を加味するよりもむしろLAesのみとの対応関係が良くなる傾向が認められた。この実験結果を詳細に検討したところ、試験音の組み合わせにより被験者の意識が変化する可能性が示唆された。

抄録(英語)

プリンタ動作音,印象評価 ,CI,変動強度,騒音レベル
N-2016-30 【 PDF
音と光の感覚閾値とレベル表示
Hearing and Visual Threshold of Intensity of Sound and Light
久野和宏
Kuno Kazuhiro
-
抄録

前稿では音波や電波の人体への影響について物理的、巨視的な視点から考察を行い、比較検討した。本稿では特に感覚器(耳及び目)への影響を中心に音や光の感覚閾値と、それに基づくレベル表示に注目し、聴覚及び視覚の対応関係について考察する

抄録(英語)

2016年6月17日(成田)開催 <(一社)日本音響学会 騒音・振動研究会資料>

N-2016-31 【 PDF
小型旅客機の機内における騒音・低周波音測定事例
Measurements of noise and low-frequency sound inside a small passenger plane
福島徹彦、ー木智之、太田達也
Tetsuhiko FUKUSHIMA、Tomoyuki lTKI、Tatsuya OHTA
株式会社ニューズ環境設計
NEWS Enviromnental Design Inc.
抄録

航空機内において実際にどの程度の騒音・低周波音に暴露されるかわかるデータは少ない。本稿では、広帯域音圧計を機内に持ち込み、座席数が74~126席の比較的小さい旅客機7機を対象に、離陸から着陸までの連続した航空機内の騒音・低周波音を録音・分析した。その結果、離陸時の騒音はLassmaxで85~91dB、低周波音はLasmaxで109~118dB、上空飛行時の騒音はLacqで74~87dB、低周波音はLamで84~91dB、着陸時の騒音はLA.simaxで78~95dB、低周波音はLasmaxで106~117JBが観測された。いくつかの騒音の評価法にあてはめたところ、騒々しい値であるが、聴覚に影響を及ぼす程度の音圧レベルではないことが分かった。

抄録(英語)

航空機内騒音,低周波音
N-2016-32 【 PDF
航空ハイパースペクトル写真による地表面吸音率推定 および3次元マッピング
Estimation of ground absorption coefficient using airborne hyperspectral imagery and its three-dimensional mapping
大嶋拓也1若松慶2平栗靖浩3奥園健4富来礼次5岡本則子6大鶴徹5
Takuya Oshima1 Kei Wakamatsu2 Yasuhiro Hiraguri3 Takeshi Okuzono4 Reiji Tomiku5 Noriko Okamoto6 Toru Otsuru5
1新潟大学工学部 2新潟大学大学院自然科学研究科/現:大成建設 3徳山工業高等専門学校 4神戸大学大学院工学研究科 5大分大学工学部 6有明工業高等専門学校/現:北九州市立大学
1Faculty of Engineering、Niigata University 2Graduate School of Science and Technology、Niigata University / Present affiliation: Taisei Corporation 3National Institute of Technology、Tokuyama College 4Graduate School of Engineering、Kobe University 5Faculty of Engineering、Oita University 6National Institute of Technology、Ariake College / Present affiliation: The University of Kitakyushu
抄録

著者らは、既報[若松ほか、日本音響学会騒音振動研究会資料 N2014-48、2014年 11月]において、ハイパースペクトル航空写真撮影によって得られた分光反射率画像から、重回帰分析を用いて直接的に中心周波数 160Hz、、...__、3150Hzにおける 1/3オクターブバンドごとの地表面吸音率を推定する手法を提案した。本報では、既報において不備であった分光反射率標本のミクセル化の解消、およびグラウンドトゥルースのモデル化用および検証用標本の分離を行い、推定手法の再構築および検証を試みた。さらに、航空写真と同時期に取得したレーザー標高計測データを用い、当該吸音率の数値表層モデルヘのマッピングを試みた。

抄録(英語)

地表面吸音特性,航空ハイパースペクトル画像,分光反射率,重回帰分析,モデル化
N-2016-33 【 PDF
視覚情報と音提示方法が船舶航行音の騒音評価に与える影響
Influence of visual information and sound presentation method on subjective evaluation of boat traffic noise
細野優1、武藤憲司1、徳永泰伸2
HOSONO Suguru1、MUTO Kenji1、TOKUNAGA Yasunobu2
1芝浦工業大学、舞鶴工業高等専門学校
1Shibaura Institute of Technology、2National Institute of Technology、Maizuru College
抄録

東京都の江東区にある多くの運河には小型船舶が数多く航行している.船舶の一部には非常に大きな航行音を発するものもあり、運河沿いの住宅で騒音となっている。音に対する人の主観的な評価は視覚によって得た情報によって影響されるので、視覚と聴覚を考慮して評価することが重要である.ここでは通過する船舶を提示刺激として、騒音評価実験を行った結果、映像の有無が要因となって、心理量の変化が確認できた.

抄録(英語)

視覚情報,音提示方法,船舶航行騒音,騒音評価
N-2016-34 【 PDF
成田国際空港における運航規制と 航空機騒音健康影響調査の概要
Operating restrictions at Narita International Airport and summary of survey on health effects of aircraft noise
尾形三郎、魚谷行宣1、廣江正明、牧野康一2
Saburo OGATA、Yukinobu UOTANI1、Masaaki HIROE、Koichi MAKINO2
1成田国際空港株式会社、2(一財)小林理学研究所
1Narita International Airport Corporation、2Kobczyasi Institute of Physical Research
抄録

内陸に位置する成田国際空港は、空港周辺に対する騒音影響を軽減するための様々な騒音対策や運航規制を実施しながら、我が国における空の玄関として、また東アジアにおけるハブ空港としての重要な役割を果たし、航空需要の増大に応じて空港発着容量を拡大してきた。このような状況のもと、アジア近隣諸国の空港との競争力を高め、利用者の利便性の向上を図るために、2013年3月31日に夜間飛行制限の弾力的運用を開始した。本稿では成田国際空港における騒音対策及び運航規制の概要について述べるとともに、夜間飛行制限(カーフュー)の弾力的運用に際し、国、千葉県、関係市町および成田国際空港株式会社(NAA)で構成される四者協議会の場で約束し、実施した航空機騒音健康影響調査の概要について報告する。

抄録(英語)

航空機騒音,運航規制,夜間飛行制限,弾力的運用,健康影響
N-2016-35 【 PDF
成田空港周辺住民を対象とした 航空機騒音健康影響調査ついて
A questionnaire survey on health effects of aircraft noise for residents living around Narita International Airport
廣江正明、牧野康一1、尾形三郎2、田村明弘3、鈴木庄亮4、山田一郎5、安岡正人6
Masaaki HIROE、Koichi MAKINO1、Saburo OGATA2、Akihiro TAMURA3、Shosuke SUZUKI4、Ichiro YAMADA5 and Masahito YASUOKA6
1(一財)小林理学研究所、2成田空港株式会社、3横国大・名誉教授 4群大・名誉教授、5空環協・航空環境研究センター、6東大・名誉教授
1Kobcyasi Insitute Physical Research、2Narita International Airport Corporation、3Yokohama National Unversity、4Gunma University、5Aircraft Envirnment Research Center and 6Tokyo University
抄録

千葉県、空港周辺9市町および成田国際空港株式会社(NAA)の間で交わされた合意に基づき、学識経験者等で構成する第三者評価委員会(委員長安岡正人)の指導と監督の下、成田空港周辺住民を対象とした自記式質問紙を用いた健康影響調査を実施した。質問紙への回答結果をもとにアノイアンス、生活妨害、眠影響及び精神的・身体的影響と航空機騒音の曝露量との関連を統計的手法で分析した。その結果、騒音曝露量と(1)アノイアンス・生活妨害・睡眠影響との関連は認められ、(2)精神的影響の一部にも関連を示唆する結果が見られたが、(3)身体的影響との因果関係はなかった。

抄録(英語)

航空機騒音,健康影響,精神的・身体的影響,睡眠影響,感受性
N-2016-36 【 PDF
空港周辺の航空機騒音監視と居住状況の 経年的変化の考察
Review of aircraft noise monitoring and change in residential situation around airports over the years
山田一郎
ICHIRO YAMADA
(一財)空港環境整備協会航空環境研究センター
Aviation Enviromnent Research Center、Airport Enviromnent Improvement Foundation
抄録

本稿では、航空機騒音の自動監視のあり方について経験を元に回顧するとともに、成田、大阪、福岡の3基幹空港を対象に空港周辺における騒音暴露と居住の状況の変化を解析した結果を紹介し、空港周辺の環境保全と土地利用の規制を進めてきた国の環境施策の有効性を考察する。わが国では、航空機騒音対策は騒音の発生から伝搬、受音に至る全側面をカバーすべく構築された法的枠組みの下に進められ、その結果、空港周辺の航空機騒音の状況は大いに改善された。しかし、幾つかの空港では今も航空機騒音が音環境を支配する地域が残る一方、騒音低減が新たな居住、危険への接近を招く結果となることも懸念される。そこで、土地利用の計画的規制が行われている成田空港と行われていない大阪空港、福岡空港を対象に、空港周辺の騒音対策区域の騒音暴露と居住人口の推移を調べたところ、大阪・福岡に比べて成田は居住人口の増加が緩やかであり、土地利用規制の有効性が示唆された。今後、空港周辺の土地利用を一層騒音と両立するものへ計画的に誘導していくことが不可欠であり、その基礎資料として騒音暴露の実態を把握する騒音監視を時代にあった形で継続していくことが必要である。

抄録(英語)

航空機騒音,騒音監視,騒防法,騒特法,土地利用計画

2016年7月15日(札幌)開催 <(一社)日本音響学会 騒音・振動研究会資料>

N-2016-37 【 PDF
札幌市全域を対象とした道路交通騒音マップ 及びリスクマップの作成
Mapping of road traffic noise and health risk throughout Sapporo City
高橋颯、深澤孝一郎、松井利仁
Hayate Takahashi、Kouichiro Fukazawa、Toshihito Matsui
北海道大学工学研究院
Faculty of Engineering、Hokkaido University
抄録

欧州では、2002年の環境騒音指令に基づき、交通騒音の影響評価と対策のために広域の騒音マップが作成されている。しかし、健康影響という視点での評価・対策はもちろん、広域における騒音マップ作成例もほとんど見当たらないのが現状である。本研究では、札幌市全域の道路交通騒音を対象に騒音マップを作成し、虚血性心疾患のリスク、睡眠妨害人口などを算定し、騒音による健康影響を評価した。また、騒音による生涯死亡リスクの分布を示すリスクマップの作成を試みた。その結果、札幌市内において、毎年約20人が騒音による虚血性心疾患で死亡し、その生涯死亡リスクは、主要道路に面した地域で10-3以上を示すことが明らかになった。

抄録(英語)

道路交通騒音,騒音マップ,健康影響 ,有病リスク,死亡リスク
N-2016-38 【 PDF
低周波音による健康影響に関する量反応関係の導出
Development of dose-response relationship of effects due to low frequency noise
佐藤奨、松井利仁
Sho Sato、Toshihito Matsui
北海道大学工学研究院
Faculty of Engineering、Hokkaido University
抄録

近年、風力発電施設やヒートポンプ室外機からの低周波音による健康影響の訴えが増加しており、徐々にその重大性が理解されつつある。本研究では、低周波音に関する既報の実験結果に基づき、「気になる」、「圧迫感、振動感を感じる」という被験者の反応に注目し、ロジスティック回帰分析により1/3オクターブバンドごとの量反応関係を求めた。このうち、「圧迫感、振動感」は低周波音に特異的な感覚であり、蝸牛ではなく前庭器官で知覚されていると考えられており、目眩やふらつき、吐き気、入眠障害につながる。解析で得られた等反応率曲線から「圧迫感・振動感」評価のための周波数重み付け特性を導出し、新たな低周波音評価指標を量反応関係とともに提案した。

抄録(英語)

低周波音,健康影響,圧迫感・振動感,前庭器官,量反応関係
N-2016-39 【 PDF
山型管配列を頂部に持つ遮音壁の有効性について
On the effeciency of a barrier with an wedge-shaped headpiece composed of wells on the top plane
長谷部正基
Hasebe、Masaki
元・北大工
Formerly Faculty of Engineering、Hokkaido University
抄録

著者は、平面上に片開放の音響管の底を並べ、管配列全体の形状を山型とした減音装置を考案し、遮音壁の上部に設置して山型遮音壁とした。その遮音壁の頂部近傍に平坦な音響的ソフトな面が生じ、大きな回折減衰の効果を得ることが出来ることを見出した。本報告では、山型遮音壁の有効性への管配列の横幅、断面形状の対称性及び遮音壁側面の吸音性の影響を検討した結果を示す。

抄録(英語)

遮音壁,管配列,音響的ソフト,高速道路
noise barrier
N-2016-40 【 PDF
道路交通振動に対する家屋測定事例および 地盤振動解析事例
MEASUREMETS CASE OF HOUESED VIBRATION AND ANALYSIS CASE OF GROUND VIBRATION CASED BY TRAFFIC-INDUCED VIBRATION
岩田克司
KATSUJI IWATA
エイト日本技術開発
Eight-Japan Engineering Consultants Inc.
抄録

本検討は道路交通振動を対象として、苦情が発生しているものの官民境界での振動は要請限度を下回る地点において家屋内の振動を測定した事例を報告する。また、動的相互作用を考慮した3次元FEM時刻歴走行応答解析プログラムを用いて地盤や家屋内振動を予測した事例を報告する。

抄録(英語)

道路交通振動,家屋測定,地盤振動,走行応答解析,3次元FEM
N-2016-41 【 PDF
高架橋の道路交通振動のユニットパターン予測のための基礎的検討
Basic Consideration for Predict Pattern of Ground Acceleration Level Caused by Running Car on an Elevated Road.
佐野泰之
Yasuyuki SANO
愛知工大
AIT
抄録

日本騒音制御工学会の道路交通振動の予測式INCE/JRTV-Model2003は、現在平面道路の予測が可能である。同学会の予測式作成分科会では、適用範囲を高架道路に拡張するための検討を行っている。この予測式は、振動加速度レベル変動波形(ユニットパターン)の予測がベースとなっている。高架道路についても同じような方針で、適用範囲を拡張することを目指している。本報では、橋脚基部のユニットパターンを予測するための基礎的な検討を行う。平面道路同様、幾何減衰による予測を基本とする。高架橋の振動については、共振の影響を考える必要がある。この共振現象が、減衰振動としてもとらえることができる。減衰振動については、音場で言う残響成分の考え方を流用することも考えられる。本報では、このような減衰振動成分の考慮方法を中心に検討を行う。

抄録(英語)

道路交通振動,予測,ユニットパターン,高架道路,振動伝搬,振動加速度
N-2016-42 【 PDF
音サインの速さ感に関する検討 音サイン原論(1)
A study on the feeling of the tempo of auditory signals
土田義郎
Yoshio Tsuchida
金沢工業大学
Kanazawa Institute of Technology
抄録

音サインを定める際の原則として、音のもたらす印象やはっきりと聞き取れるかという明瞭性が考慮されるべきである。いくつかの音が連続的に鳴動する音サインは、そのスピードによって印象が異なる。また、速さ自体がコードとして使用されることもある。鳴動の遅速の判断の分かれ目はどこなのかということは、サインとしての「明瞭性」に関わる。これは音楽的な意味での遅速とも関係するが、音サインの機能的な側面としての検討は十分とは言えない。ここでは、エスカレータの乗り口などを想定した音サインのコードとしてのテンポの「速い」と「遅い」がどの程度の値であるのかを確かめた。単純なメロディの試験音を作成し、心理評価実験を実施した。その結果、平均的には126.3(bpm)以下の速さで遅いと感じ、208.6(bpm)以上の速さで速いと感じることが示された。

抄録(英語)

音サイン,コード,文法,速さ

2016年8月8日(東京)開催 <(一社)日本音響学会 騒音・振動研究会資料>

N-2016-43 【 PDF
長期間に渡る道路交通振動の測定例の紹介と振動測定マニュアルに基づく道路舗装工事前後の振動測定結果の比較
Introduction of a long-term measurements for road traffic vibration and comparison between measurement results of before and after a road repair based on vibration measurement manual for buildings
馬屋原博光、山下広大、蓮見敏之
Hiromitsu Umayahara、Koudai Yamashita、Toshiyuki Hasumi
リオン株式会社
RION CO.、LTD.
抄録

本騒音制御工学会、環境振動評価分科会が平成 26年策定した振動測定マニュアルに基づき、苦情の対象となる振動が稀にしか発生しない場合を想定し、約 1ヶ月に渡る家屋内での道路交通振動測定を行った。このような長期間の測定に対応できる大容量のメモリカードが使用可能なデータレコーダ使用し、測定データを振動測定マニュアルに見づいて処理、分析した事例を紹介する。測定は平成 26年に 1回目を実施したが、この測定を行った当時は、道路に亀裂や窪みが複数あった。その後、舗装工事により修繕されたため、これによる道路交通振動の変化を確認する目的で再度、平成 27年に2回目の測定を実施した。この取得した舗装修繕工事前後の測定結果を振動測定マニュアルにより評価し、その両者の結果を比較検討したので報告する

抄録(英語)

vibration measurement manual for buildings,road traffic vibration,a long-term vibration measurements
N-2016-44 【 PDF
鉛直方向のランダム振動を対象とした振動感覚の周波数補正に関する検討
EXAMINATION OF VIBRATION SENSE FREQUENCY WEIGHTING FOR VERTICAL RANDOM VIBRATION
松田貫、井上勝夫、冨田隆太
Toru MATSUDA Katsuo INOUE Ryuta TOMITA
大和ハウス工業 日本大学
Daiwa House Industry Nihon University
抄録

建物内部で鉛直振動の振動障害が発生した場合、「建築物の振動に関する居住性能評価指針・同解説」に示されている「鉛直振動に関する居住性能評価曲線」を用いて評価することが多い。この評価曲線は評価対象範囲を 3~30Hz までとしているが、JIS C 1510:1995 や ISO2631-2:2003 などでは 30~80Hz も体感振動の評価対象としている。そこで、本報では実建物の床においてゴムボール衝撃による発生振動や屋外から伝搬する鉄道、道路等による交通振動の実波を対象として鉛直振動に対する 30Hz 以降(25~80Hz 帯域)の振動感覚周波数特性の検討を行った。その結果、30Hz 以降の周波数領域も評価対象とすることで知覚度合との対応が高まることが示唆された。

抄録(英語)

ランダム振動,振動感覚,周波数補正,鉛直振動,評価方法
N-2016-45 【 PDF
測定経験者を対象とした建築空間の振動測定点に関するアンケート調査
QUESTIONNAIRE SURVEY ON MEASUREMENT POSITION FOR MEASUREMENT EXPERIENCER IN BUILDINGS
冨田隆太、松田貫、小谷朋央貴、横島潤紀、伊積康彦
Ryuta TOMITA、Toru MATSUDA、Tomooki KOTANI、Shigenori YOKOSHIMA、Yasuhiko IZUMI
日本大学 大和ハウス工業 フジタ 神奈川県環境科学センター 鉄道総合技術研究所
Nihon University、Daiwa House Industry、Fujita Corporation、Kanagawa Environmental Research Center、Railway Technical Researc Institute
抄録

日本建築学会環境振動運営委員会傘下の環境振動測定分析小委員会では、測定・分析方法に関して、実測調査や環境振動測定経験者へのアンケート調査などを実施してきている。アンケート調査結果によると、測定について悩んだ項目の結果では、「測定位置・点数」が最も多く、次いで「測定機器の設置方法」、「測定回数・測定時間」が多い。そこで、環境振動測定分析小委員会では、これらの課題に対する試みの一つとして、仮想の環境振動測定事例を例題としたアンケートを作成し、環境振動測定経験者に対して調査を実施した。その結果、本報の範囲では、受振点については、部屋の中央点、大梁と小梁で囲まれた範囲の中央点を選択することが多かった

抄録(英語)

建築物の振動,振動測定点,人の歩行,道路交通及び鉄道,使用意図
N-2016-46 【 PDF
神奈川県内における 東海道新幹線鉄道騒音・振動の現状
Current status of noise and vibration caused by the Tokaido Shinkansen Line in Kanagawa Prefecture
横島潤紀、西野健太郎、田村明弘
Shigenori YOKOSHIMA、Kentaro NISHINO、Akihiro TAMURA
神奈川県環境科学センター 神奈川県大気水質課 横浜国立大学
Kanagawa Environmental Research Center、Air and Water Quality Division、Kanagawa Prefectural Govenrment、Yokohama National Univeristy
抄録

1964 年に開通した東海道新幹線は輸送力を大幅に増大させ、県民の利便性向上に大いに貢献してきた。その反面、通過車両から発生する騒音、振動及び低周波音は現在でも問題となっている。これらの問題に対処するため、環境庁(当時)は、1975 年に「新幹線鉄道騒音に係る環境基準について」を告示し、続いて 1976 年には「環境保全上緊急を要する新幹線鉄道振動対策について」を運輸大臣に勧告した。神奈川県は、1969 年度から、東海道新幹線鉄道の騒音・振動調査を実施してきた。これらの調査とは別に、筆者らの一部は、新幹線沿線の住宅地において、社会調査及び騒音・振動測定調査を行ってきた。本稿では、これらの調査結果を整理して、神奈川県内における東海道新幹線鉄道に係る騒音・振動の現状を報告する。

抄録(英語)

新幹線鉄道,騒音,振動,対策,住民反応
N-2016-47 【 PDF
作業活動に及ぼす新幹線鉄道騒音と振動の相乗効果に関する 実験的検討ー読書と計算作業の場合一
A experimental study on effect of Shinkansen railway noise and vibration to activity -case of reading and caliculation tasks-
森原崇1、横島潤紀2、松本泰尚3
Takashi MORIHARA、Shigenori YOKOSHIMA、Yasunao MATSUMOTO
1石川工業高等専門学校、2神奈川県環境料学センター、3埼玉大学
National Institute of Technology、Ishikawa College、Kanagawa Environmental Research Center、Saitama University
抄録

研究では新幹線鉄道騒音と振動による生活活動への相乗効果を実験的に検証した結果について示す。参加者は健常な聴力を持つ 10名の女性と10名の男性 (18-22歳)であった。音と振動刺激は実測データを基に作成し、騒音刺激として最大騒音レベル 50、60及び 70dBの3種類を、振動刺激は縦振動の3種類(なし、65dB、75dB ½inax)) を用意した。参加者は読書と思考(計算)作業に従事しながら、30秒間の刺激に曝露され、それを逐次評価することとした。やかましさは振動刺激の違いによる評価の違いは見られなかった。振動の知覚評価は、読書作業中において刺激の大小による評価に有意な差が見られ、計算作業中では 75dBとその他の刺激の際に有意差が見られた。作業の妨害感では、低騒音レベルの刺激の際に、振動の大小による評価の違いが有意に見られ、相乗効果を確認した。

抄録(英語)

新幹線鉄道,騒音,振動,活動妨害,実験

2016年10月4日(東京)開催 <(一社)日本音響学会 騒音・振動研究会資料>

N-2016-48 【 PDF
パルス波と連続波の超音波伝搬の可視化
Ultrasonic Visualisation Pulse and Continuous Waves
田中雄介、大平克己、小倉幸夫
Yuusuke TANAKA Katsumi OHIRA Yukio OGURA
ジャパンプロープ株式会社
Japan Probe Co.、Ltd.
抄録

パルス波と連続波の超音波伝搬をシミュレータ、ハイドロホンによる計測でそれぞれ調べた。パルス波では直接波とエッジ波がそれぞれ発生した。連続波ではエッジ波や直接波が重なり、サイドロープ(副極)やゼロ輻射角、探触子中心軸上の音圧変動が発生した。近距離音場限界距離についてエッジ波により考察し、この距離について直接波とエッジ波が重なる限界の距離であることを確かめた。これらの現象は連続波の 2波以降で発生し、波の先頭では発生しなかった。また、波形でも 2波以降の波の音圧が変動していることを確認した。フェーズドアレイのグレーティングロープについてシミュレーションで調べ、この現象も連続波において 2波以降のエッジ波が重なって発生した。

抄録(英語)

超音波,パルス波,連続波,可視化,エッジ波
N-2016-49 【 PDF
小型無人飛行船を用いた騒音可視化システム
Visualization system of environmental noise with small blimp robot.
齊藤良二1池田雄介1及川靖広1
Saitou Ryouzi1、Ikeda Yusuke1 and Yasuhiro Oikawa1
1早稲田大学基幹理工学部表現工学科
1 Department of Intermedia Art and Science、W aseda University
抄録

環境騒音の現状を把握するための手がかりとして、騒音を可視化することは重要であるが、広範囲に及ぶ騒音計測を継続的に実施することは困難である.近年、様々な無人航空機が間発されており、騒音分野で応用することが可能となれば、広範囲の騒音計測が容易となると期待される.本研究では、空中の騒音を可視化する目的で小型無人飛行船を用いた騒音可視化システムを提案する.無人航空機に機体重量分の浮力のヘリウムガスを充填したバルーンを搭載することで、プロペラ回転騒音を可能な限り低減することが可能となった.また、空間の音情報の連続的な計測が可能となったことを報告する.

抄録(英語)

It is important to visualize a sound propagation in a broad area for understanding environmental noises. However、it is difficult continuously make environmental noise measurements by human power in the board area and in the high altitude. Recently、various Unmanned Aerial Vehicles (UA V) have been developed. In this paper we propose the visualization system of environmental noise with small blimp robot to measure in the board area and in the high altitude. Since the system is mounted with a balloon filled with helium gas that has product's weight of buoyancy、the system's propeller noise is enough small to use sound pressure measurements. It is also possible to continuously measure the information in the three-dimentional sound field with moving a microphone by using the proposed system.

バルーン,騒音計測,マルチコプタ,騒音マップ,無人航空機
Balloon,Noise measurement,Multirotor,Noise map,Unmanned Aerial Vehicle
N-2016-50 【 PDF
シースルー型ヘッドマウントディスプレイを用いた 三次元音場情報呈示システム
Three-Dimensional Sound Field Visualization System Using See-Through Head Mounted Display.
井上敦登1池田雄介1矢田部浩平1及川靖広1
Atsuto Inoue1 、Yusuke Ikeda1 、Kohei Yatabe1 and Yasuhiro Oikawa1
1 早稲田大学 基幹理工学部表現工学科
1 Department of Intermedia Art and Science、Waseda University
抄録

音場の可視化手法の一つとして、カメラ画像または映像に音情報を重ねる手法がある.視覚情報と音情報の関連を効率的に理解することができるが、一般的な平面ディスプレイでは、画面に対して奥行き方向の音情報呈示が困難である.一方、頭部装着型の三次元ディスプレイ装置であるヘッドマウントディスプレイ+0'が急速に発展しており、ステレオカメラと組み合わせたビデオシースルー型+0'は、奥行き感のある拡張現実感を実現できる.本稿では、シースルー型+0'を用いて、三次元音場情報を両眼の映像に拡張するシステムを提案する.構築したシステムを用いてスピーカ周辺の三次元音響インテンシティマップを可視化する実験を行い、システムの有効性を検証した.

抄録(英語)

For visualizing a sound field、one popular method is to superimpose the sound information onto an image or video acquired by a camera. Although it effectively assists the understanding of the relationship between information of space and sound、a planer display cannot represent the depth information in a straightforward manner. In contrast、a head-mounted display (HMD) is capable of representing threedimensional information in a more natural way. Especially、a see-through HMD、which is combination of an HMD with a stereo camera、can produce an immersive vison. In this paper、a three-dimensional sound field visualization system based on the see-through HMD、which displays sound information in the three-dimensional space、is proposed. An example of visualization using the system and a speaker is presented.

音場の可視化,三次元音響インテンシティ,手持ち4点マイクロホン,拡張現実感,ARマーカ
Visualization of sound field,Three-dimensional sound intensity,Handy four-point microphone,Augmented reality,AR marker
N-2016-51 【 PDF
パラメトリックスピーカを音源とした建築材料音響特性の計測手法に関する検討
Study on the measurement methods of the acoustical properties of architectual materials by using a parametric loudspeaker
菅原彬子、李孝珍、坂本慎一、武岡成人
Akiko Sugahara、Hyojin Lee、Shinichi Sakamoto、Shigeto Takeoka
東京大学大学院 東京大学生産技術研究所 静岡理工科大学
Graduate School of Engineering、the University of Tokyo、 Institute of Industrial Science、the University of Tokyo、Shizuoka Institute of Science and Technology
抄録

室内音環境を形成する大きな要因となる室の境界面の音響特性を求める方法のうち、壁面の音波散乱性能を計測する手法では、試料端部からの回折波による計測誤差が問題となる。本研究では、回折の影響を回避した精度良い測定手法として、超音波を利用し鋭い指向性を実現したパラメトリックスピーカを用いて音波を試料中心に局所的に入射させることを考える。これまでの検討よりパラメトリックスピーカから放射する音源の超音波成分がマイクロフォンの周波数特性に影響を与えることが示された。そこで、提案手法に適当なマイクロフォンの選定、およびこれを用いた吸音材の吸音率、板の反射指向特性の測定結果について報告する。

抄録(英語)

パラメトリックスピーカ,超音波,計測手法
N-2016-52 【 PDF
トンネルにおける音響伝搬に関する縮尺模型実験
A scale model experiment on sound propagation around a road tunnel
坂本慎一1永井健人2三朝倉巧2
Shinichi Sakamoto1 、Kento Nagai2 、Takumi Asakura3
1東京大学生産技術研究所、2東京理科大学理工学部
1Institute of Industrial Science、The University of Tokyo 2Faculty of Science and Technology、Tokyo University of Science
抄録

トンネル坑口周辺部における音響伝搬特性に関して、1/40縮尺の模型実験を行った。縮尺模型実験では、縮尺比に応じた高周波数帯域の音が対象となるため空気吸収の影響が避けられないが、本検討では空気媒質における測定結果に信号処理によって空気吸収の逆補正を行った。反射性および部分吸音性の2種類のトンネルを対象として、坑口からの放射指向性、トンネル明かり部沿道の音圧レベル、遮音壁の効果に関して実験を行った。放射指向性については指向性の単純モデル化に関する検討を行い、明かり部沿道についてはASJ RTN-Modelによる計算結果との比較を行った。

抄録(英語)

道路トンネル,放射指向性,予測モデル,縮尺模型実験,空気の音響吸収

2016年11月5日(千葉)開催 <(一社)日本音響学会 騒音・振動研究会資料>

N-2016-53 【 PDF
取得したエンジン騒音に基づきその影響を低減する車上タイヤ騒音計測
Measurement of Tire Noise Considering Engine Noise on Vehicle
黒山喬允、村上拓也、森田栄吾
Takanobu Kuroyama、Takuya Murakami、and Eigo Morita
岐阜工業高専・電制
Dept. of electronic control eng.、NIT、Gifu college
抄録

タイヤ騒音に基づく路面・タイヤ接触状態計測に向けた車上タイヤ騒音計測システムについて検討した.本システムではタイヤハウス内とエンジンルーム内にマイクを設置し同時に騒音のパワースペクトル密度を計測する.計測の結果、エンジンの回転数が高い条件ではタイヤハウス内マイクでタイヤ騒音よりも大きなパワーのエンジン騒音が計測されることがわかった.この影響を低減するために、あらかじめ停車状態で求めた両マイク間の周波数伝達関数に基づいて、タイヤハウス内マイクで計測されるエンジン騒音のパワースペクトル密度を推定し、走行時に計測された騒音のパワースペクトル密度から差し引くことでその影響を低減する手法を試行した.その結果、0 – 5 kHz の周波数帯域でエンジン騒音の影響を低減できることを示した.

抄録(英語)

Tire noise,On-board measurement, Engine noise reduction
N-2016-54 【 PDF
一般道における自動車走行音のパワーレベル調査
A field survey on sound power level of vehicles running on the general roads
米村美紀1、TAKAI、MarjorieT.1、李孝珍2、坂本慎一2
Mild YONEMURA、Marjorie T. TAKAI、HyojinLEE、Shinichi SAKAMOTO
1東京大学大学院、2東京大学生産技術研究所
1Graduate School、The University of Tokyo 、2Institute of Industrial Science、The University ot Tokyo
抄録

自動車走行音の音粋特性について詳細な知見を得ることを目的とし、関東圏および地方計 6箇所の一般道において自動車走行音のパワーレベル調査を行った。速度―A 特性音粋パワーレベルの関係について ASJRTN-Model 2013を参照して車種別の傾向をみるとともに、小型車類についてはガソリン乗用車、軽自動車、ハイブリッド車の 3車種に分け詳細な検討を行った。また、相対スペクトルについて ASJRTN-Model 2013、Fukushimaモデル、CNOSSOS-EU と比較したところ、大型車、中型車ではいずれのモデルとも適合、ガソリン乗用車は後者 2つのモデルとの適合が良いことが確認された。スペクトルの差異に伴う回折減衰効果の違いについて車種別に定量的検討を行った。

抄録(英語)

道路交通騒音,騒音予測,ASJRTN-Model2013,CNOSSOS-EU
N-2016-55 【 PDF
音聾振動の視点からの Product Design (企業での取り組みと今後の研究について)
Product Design in the Acoustic and Vibration's View (Design examples in the industory、and future research plan)
関研一
Kenichi SEKI
千葉工業大学
Chuba Institute of Techonology
抄録

自動車会社の設計部、コンスーマーエレクトロニクスのメーカーでの技術開発の経験の中で、特に音聾振動に関連する間題への取り糾みに着目し具体的な事例を集めた.キーボードの打鍵音、カメラシャッター音、オーディオ機器における、構造の動特性の把握と制御を面品設計視点で実施した事例である.商品機能の設計を進める中で、徐々に顧客のニーズ、特に、顧客の認知評価構造を意識し工学設計の必要性を感じてきた.今後の取り組みの一つとして、設計構想段階にて顧客視点での商品価値を検討する手法開発の計画にも触れる.

抄録(英語)

商品設計,音響振動,音,感性設計,価値
N-2016-56 【 PDF
腕の筋疲労を考慮した競技用オールの構造検討
Structure study of rowing oars in consideration of arm muscle fatigue
宮崎裕太、有光哲彦、小澤哲史、戸井武司
Yuta MIYAZAI
中央大学 桑野造船
Chuo University Kuwano Boat Corporation
抄録

ボート競技において、オールを水平回転するフェザ一時に、支柱(リガ一)先端に付いたオールを固定するオールロックで衝撃やばたつきが生じ、大きな振動が発生する。本研究では、オールがオールロックの衝撃的な入力に対して、競技者の印象の異なるオール 2種の振動挙動の違いを把握し、手に入力される特徴的な周波数を明らかにした。また、振動の 2つの周波数帯域において表面筋電位による筋疲労評価を行った。その結果、低周波数の振動の方が筋疲労ヘの影響が大きい可能性があることが確認できた。さらに、既存の JISB7761の等感度曲線に基づく周波数補正曲線より低周波数ほど振動への感覚が高く、オールの構造変更を検討する際は低周波数の固有振動数に着目すべきであると考察した

抄録(英語)

オール,振動モード,表面筋電位,筋疲労評価
N-2016-57 【 PDF
高残響下での避難誘導における「迷い」
Lost Behavior on Evacuation Guidance under High Reverberation
山崎治
YAMAZAKI Osamu
千葉工業大学
Chiba Institute of Technology
抄録

地下街やビル内など残聾および反響が生じやすい「閉じられた公共空間」における避難語導を想定し、誘導サイン音を手がかりとした経路判断において発生する「迷い」に着目する.本研究では、仮想的な地下街をモデルとした音聾シミュレーションにより誘導サイン音の聴こえを再現し、心理実験を実施した.実験では、サイン音の音源位置を推定し、現在位置からの移動方向を回答させるとともに、その判断における確信度を回答させた.その結果、サイン音の音源となるスピーカの配置や視覚情報の有無によって、「迷い」の生じやすさが異なることが明らかとなった.さらに、「迷い」が生じやすい地点も異なることが明らかとなった

抄録(英語)

誘導サイン音,音響シミュレーション,迷い,閉じられた公共空間

2016年12月13日(新潟)開催 <(一社)日本音響学会 騒音・振動研究会資料>

N-2016-58 【 PDF
都市空間における自然環境の望ましさに関する評価構造について
Hierarchical structure of the desirability of natural environment in urban area
青野正二1記虎佳大2
Shoji Aono1、Yoshio Kitora2
1大阪大学大学院人間科学研究科、2株式会社ケイ・オプテイコム
1Graduate School of Human Sciences、Osaka Univ.、1K-Opticom Corporation.
抄録

本研究では都市空間における自然環境の望ましさについて評価構造のモデル化を試みた。まず評価グリッド法による実験から、望ましさに関与する変数を得た。ここでは 10 種類の自然風景の映像•音声刺激を 21の実験参加者に呈示し、望ましさの優劣を判断させる際に使用した評価語およびラダーリングにより得られた評価語を整理・統合して、15変数を抽出した。続いて、この変数で構成した評価構造の概念図を基に、定量的な評価構造モデルを求めた。すなわち、15変数を SD尺度として、実験参加者 20名に同刺激を評価させ、得られたデータを用いてグラフィカルモデリングおよび共分散構造分析を行った。最終的に導かれたパスモデルにおいて、第 1変数群から第 2、第 3変数群を経て第 4変数群の「望ましい」に至る 12のパスが示された。

抄録(英語)

自然環境,望ましさ,評価構造,グラフィカルモデリング,構造方程式モデリング
N-2016-59 【 PDF
表面音轡特性の各種現場測定法の特性に関する研究 -EA 法をベンチマークとして-
Study on the characterictics of in-situ measurement techniques of surface acoustic properties: using the EA technique as a benchmark
黒坂優美1、大嶋拓也2
Yumi Kurosaka1 Talcuya Oshima2
1新潟大学大学院自然科学研究科 2新潟大学工学部
1Guraduate School of Science and Technology、Niigata University Faculty of Engineering、1Niigata University
抄録

表面音薯特性の現場測定法は数多く存在するが、それら測定法を同一条件下で比較し、特徴をまとめた例はない。そこで本研究では、表面音薯特性の各種現場測定法の比較を行う基礎的段階として、 Cramond(1984)及びAllard (1985)を取り上げ、 EA法をベンチマークとして特性を比較した。低吸音性の地表面を対象とした Cramond法による実測では、妥当な結果が算出されなかった。多孔質吸音材を対象とした Allard法による実測では、反射音の多い室内では妥当な結果が得られなかったものの、屋外では EA法による測定結果と概ね対応する結果が得られた。各手法間で、算出されるインピーダンスの周波数分解能や測定精度などに違いが見られた。

抄録(英語)

表面音響特性,現場測定法, EA法,実測検証,ベンチマークテスト
N-2016-60 【 PDF
雨滴のメッシュ通過が膜衝撃音レベルに及ぼす影響
Effect of passing through mesh on membrane impact sound level of rain drop
平山裕二1平粟靖浩1上田麻理2
HIRAYAMA Yuji1 HIRAGURI Yasuhiro1 UEDAMari2
1徳山工業高等専門学校土木建築工学科 2九州大学大学院芸術工学研究院
1National Institute of Technology、Tokuyama College 2Kyusyu University
抄録

セメントなどの膜構造物では、雨滴が膜等にあたる際に発生する音(雨滴衝撃音)により環境騒音が上昇する間題があり、対策として膜上部にメッシュ層を設置する二層構造にする方法が提案されている。しかしながらどのような二層構造が騒音低減にとって効果的であるかは明らかではない。そこで本研究では、二層構造に適したメッシュ形状や膜とメッシュ層の適切な取付間隔を明らかにすることを目的に、階段室実験を行った。その結果、メッシュの濡れの程度に関係なく取付間隔が 20mm程度で最も衝撃音レベルが低くなることや、降り始めの降雨を想定した実験では、メッシュが細かいほど低減し、一方である程度雨が降りメッシュが濡れた実験では、メッシュが細かいとメッシュから音が発生するため、水滴が留まらない粗いメッシュが良いことが明らかになった。

抄録(英語)

雨滴衝撃音,騒音低減,メッシュ,二層構造,階段室実験
N-2016-61 【 PDF
残留騒音を実音からの除外音処理でなく求める方法 (風車周辺で風のゆらぎのある場合でも適用できる方法)
The Estimation Method of a Residual Noise in the Calm Area Without Exclusion Sound Process by listen
内田英夫
Hideo UCHIDA
エヌエス環境
NS Enviromental Science Consultant
抄録

風車周辺の静穏な地域における残留騒音を正確に推定する方法を研究した。 LA90+2で残留騒音を予測すると、風のゆらぎの影讐で騒音のベースが変化する場合には大きな諒差になり正確な推定ができない。そこで騒音レベルの頻度分布に着目し、残留騒音は正規分布すると仮定して予測された分布から外れた高いレベル値を削除することにより正確に残留騒音予測できる方法を開発した。ここで提案する推定方法を静穏な住宅地での残留騒音測定に適用したところ、試行した例では偏りバラッキとも士 ldBの精度で予測できた。さらに実用化のために、数秒毎にサンプリングした LAeqで推定を行ったが、 1~10秒毎のサンプリング時間でほぼ同様な精度で残留騒音の推定ができた。

抄録(英語)

Estimation method,Residual noise,Exclusion sound processing method,Area around wind turbine